特撮リボルテック SERIES No.004 バラゴン
海洋堂 2010年

主にアニメ作品に登場するロボットや美少女キャラ等を続々アクションフィギュア化し、
すっかり玩具の一ブランドとして定着した感のある海洋堂の『リボルテック』シリーズ。
2010年4月から、古今東西のSF・特撮作品を題材とした新展開『特撮リボルテック』のリリースが始まりました。
『エイリアン』、『大魔神』に『トイ・ストーリー』など、作品のチョイスが幅広く、今後何が発売されるのか期待が膨らみます。
中でも、東宝特撮映画のキャラクターが多数リリース予定なのが嬉しいところ。
(しかし、大御所のゴジラは某大手メーカーが商品化権をガッチリ握っているため、発売は不可能との噂。残念……。)




というわけで、特撮リボルテックの東宝怪獣第一号(シリーズ全体では4体目)に選ばれたのは
『フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン』より地底怪獣バラゴン。
近年『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』で復活したとはいえ、世間一般での知名度はさほど高くはありませんが
こういう地味な怪獣を最初に持ってくるあたり、かなりの気合がうかがえて頼もしいですね。

原型担当は、恐竜や野生動物などネイチャー系の造形で著名な松村しのぶ氏。安心の人選です。
バラゴン本体の他、樹木(大・小各1本)、ロッジ、馬、馬用スタンド、ネームプレート、リボコンテナ、リボチップ(10ポイント)が付属。


 

まずはスチルでよく見られる二足歩行形態。
ソフビなどでも二本足で立った状態で立体化されることが多いので、玩具的にはこちらが馴染み深いかも。
特徴的な背中のヒダは、のちにスーツ流用で生まれ変わるパゴスやネロンガなどのウルトラ怪獣を想起させます。
尻尾は軟質素材で出来ており、ベンダブル方式で自由に曲げられますが、破損が怖いので軽く角度をつける程度にしておきました。
それにしても、本物そっくりなのは言うまでもなく、着ぐるみ感というか、表皮の質感がいかにも怪獣らしくて良い感じです。


 

巧妙なパーツ分割とリボルバージョイントの効果で、なんと一切パーツを差し替えることなく四足歩行形態にチェンジ。
まさにアクションフィギュアならではの面白さ……最初に動かしたときは感動してしまいましたよ。これはいいものです。
劇中ではほとんどこの姿勢で活動しています。せっかくなので付属の馬を襲わせてみる。


 

耳と口には可動軸が組み込まれており、平常時と興奮時の状態をそれぞれ再現可能。
表情が豊かに変化して大変面白いです。怖さの中に可愛らしさも感じられるところが東宝怪獣の魅力ですね。
深海魚の発光器と同じ役割を果たしている、と劇中で説明されるツノは発光状態をイメージしたクリア素材製。


 

嬉しい付属品、白根山のロッジ。ひしゃげた屋根や外れかけたドア、割れた窓など、バラゴンによる損壊が細かく表現されています。
階段の下に馬を取り付けるための穴が空いていますが、馬が襲われる農家のシーンは別の場所なのでロッジには関係ないような?


 

白根ヒュッテの宿泊客と従業員は全員行方不明……。直接的な描写こそありませんが、バラゴンに喰われた事は明白。
同スケールの建物があると、大きさがリアルに想像できて良いですね。こりゃ目の前に現れたらトラウマものだわ。
右側の写真は、バラゴンが農家を襲撃しニワトリを貪るシーンを再現してみたところ。
ちなみに、ニワトリの羽(のようなもの)はちぎったティッシュ。……ショボくてすみません。
でも遠目に見ればそれらしく見えないこともない……ような気がする。




対戦相手のフランケンシュタインが居ないのは寂しいので、同じリボルテックのエヴァ初号機を代役に……しようと思ったんですが
身長が全然合わず、微妙な写真になってしまいました。何となくウルトラマンのワンシーンっぽくはありますが。
ラインナップのマニアックぶりを見るに、フランケンシュタインが発売されても全然おかしくない気はしますが
さすがに単体じゃ売れそうもないか。個人的には出してくれると非常に嬉しいんですけれども。

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